「会社は副業禁止...」
「でも将来が不安で、何か副業を始めたい」
副業を始める人が増えている。
給料は増えないが物価は上がる。会社が十年後もいまと同じように存在している保証もない。となれば、本業とは別に月3万円でも5万円でも収入があったほうがいい、と考えるのは自然な話だ。
厚生労働省も副業と兼業の環境整備を進めており、副業そのものは以前ほど珍しくなくなった。
しかし、ひとつ問題がある。
会社に知られたくない。
上司にあれこれ聞かれたり、同僚から妙な目で見られたりするのは面倒だ。できれば静かに始めて、静かに稼ぎたい。
先に結論を書くと、会社に絶対バレない方法はない。ただし、副業が知られる仕組みを理解しておけば、その可能性を下げることはできる。
この記事では、副業が会社に知られる主な原因と対策、比較的始めやすい副業9つを紹介する。
会社に副業がバレてしまう原因

会社に副業を知られる原因はいくつかあるが、代表的なのは次の3つだ↓
- 住民税が原因でバレる
- 年末調整などの書類からバレる
- 告げ口でバレる
それぞれの原因について、詳しく見ていこう。
住民税が原因でバレる
会社員の場合、住民税は毎月の給料から天引きされることが多い。これを「特別徴収」という。
副業で所得が増えると、そのぶん住民税も増える。会社には従業員ごとの住民税額が通知されるため、本業の給料に対して税額が不自然に高ければ、副業を疑われるきっかけになる。
特にアルバイトやパートは、副業分の住民税が本業分と合算されることがあるので注意したい。
年末調整などの書類からバレる
会社員なら毎年やってくる年末調整。
自身で書いたことがある人ならご存じの通り、「給与所得者の基礎控除申告書」には「給与所得以外の所得の合計額」を記入する欄がある。
副業で所得があれば、ここから会社に気づかれるケースがある。
だからといって、副業を隠すために適当な金額を書けばいいわけではない。
仮に、所得を意図的に少なく申告すれば「脱税」になり得る。
会社にバレたくないからといって、犯罪をしてはいけないのである。
同僚などの告げ口でバレる
他人は地獄である。
副業でちょっと稼いだことを仲のいい同僚に話したところ、妬んだ同僚が上司にチクリ!なんてこともある。というか私はやられた。
人間関係というものは実にややこしい。昨日まで仲良くラーメンを食っていた人間が、明日も味方とは限らない。
会社に知られたくないなら、職場では副業を黙っているに限る。
もちろん、SNSでの発信にも注意を払おう。
勤務先を知る誰かが見ているかもしれない。
副業を会社にバレにくくする方法

では、具体的にどうすればいいのか。
ポイントは3つある。
- 必要な場合は確定申告をする
- 住民税を「普通徴収」にする
- アルバイトやパートは避ける
もちろん、ここまでやれば絶対にバレないという話ではない。
あくまで「バレる可能性を少しでも下げるための対策」と考えてほしい。完全無欠の方法ではないので、そこはあしからず。
必要な場合は確定申告をする
1か所から給与を受けている一般的な会社員の場合、給与以外の副業所得が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要になる。
ここでいう20万円は「売上」ではなく「所得」のこと。たとえば副業で30万円を売り上げ、必要経費が5万円かかったなら、所得は25万円となる。
また、Webライターや動画編集など、給与以外の副業で得た所得については、確定申告の際に住民税の徴収方法を「自分で納付」にすることができる。
これを選択すると、副業分の住民税を自分で納める形になるため、本業の給与からまとめて天引きされる場合に比べ、住民税をきっかけに会社へ副業を知られる可能性を下げられる。
出典:国税庁ホームページ「給与所得者で確定申告が必要な人」
出典:国税庁ホームページ「住民税の徴収方法の選択」
住民税を「普通徴収」にする
普通徴収とは、住民税を給料から天引きせず、自分で納める方法のこと。
給与以外の副業所得がある場合は、確定申告で住民税を「自分で納付」にすることで普通徴収を選択できる。
これにより、副業分の住民税が本業の給料から天引きされなくなるため、会社に副業を知られる可能性を下げられる。
ただし、アルバイトやパートなど「給与」として受け取る副業では、原則として普通徴収を選べないので注意しよう。
アルバイトやパートは避ける
前述したように、アルバイトやパートなどの給与所得にかかる住民税は、原則として普通徴収を選べない。
副業先の給与にかかる住民税も本業の勤務先で特別徴収されることがあるため、会社に副業を知られたくない人にはあまり向いていない。
自治体によって扱いが異なる場合もあるので、詳しくは住んでいる市区町村に確認してほしい。
手軽に始められる副業9選
ここまで、副業が会社に知られる原因と、その対策について紹介してきた。
では、実際にどんな副業を選べばいいのか?
会社に知られにくさを考えるなら、アルバイトやパートではなく、業務委託や個人で受注できる仕事を選ぶのが最善だ。
ここからは、会社員でも始めやすい副業を9個紹介する。
- Webライター
- SNS運用代行
- 動画編集
- Webデザイン、LPサイト制作
- データ入力作業
- 文字起こし
- 資料作成代行
- アンケート・モニター
- オンライン講師、スキル販売
Webライター

文章を書くのが苦にならないなら、Webライターは今でも始めやすい副業のひとつだと思う。
生成AIの普及によって案件数は減ったものの、LLMOやAEOを意識した記事制作、企画や取材までできる人材、専門分野に強いライターの需要はまだまだ高い。
パソコンひとつで自宅から仕事ができるため、周囲に知られにくいのも副業としての利点である。
文章力を磨く方法や、ライターを目指すならブログを始めたほうがいい理由について解説した記事もあるので、Webライターに興味がある人は、あわせて読んでみてほしい↓
SNS運用代行

Instagram、TikTok、Xなどを、企業や店舗に代わって運用する仕事である。
Anycrewやココナラ、インディードなどで「SNS 代行」などで検索すればゴロゴロ出てくる。
SNSは一度投稿して終わりではなく、継続して運用する必要があるため、長期契約にもつながりやすいのが特徴。
投稿作成だけでなく、企画や分析まで担当できるようになれば、毎月まとまった副収入を狙いやすくなる。
動画編集

YouTubeやTikTok、Instagramリールなどの動画を編集する仕事だ。
ただし、編集ソフトを使えるだけでは単価は上がりにくく、
- どんな構成なら最後まで見てもらえるか。
- 冒頭の数秒でどう興味を引くか。
- どんな企画なら再生されやすいか。
といった範囲までを考えられるようになると、仕事の幅が一気に広がる。
プロのテレビマンから動画編集を学べるスクールや講座も探せばあるので、興味がある人はぜひぜひ。
Webデザイン・LPサイト制作

CanvaやFigma、WordPress、STUDIOなどの普及で、以前より始めるハードルは下がったと感じる。
ただ、生成AIでもバナーやLPのたたき台を簡単に作れるようになったため、単純な制作だけで高単価を狙うのは、以前より難しくなっている印象だ。
とはいえ、余白やフォント選びのセンス、レイアウト全体のバランス感覚などは、まだまだプロのデザイナーに分がある。
広告運用やマーケティングまで身につけて、集客からコンバージョンまで考えたデザインを提案できるようになれば、単価アップや継続案件も狙いやすくなる。
データ入力作業

運用代行や動画編集、デザインなどは、多少なりともスキルや実務経験を求められる傾向がある一方で、完全初心者でも始めやすいのが「データ入力作業」だ。
基本的な文字入力とコピー&ペーストができれば応募できる案件も多く、専門的な知識はほとんど必要ない。
クラウドワークスやランサーズ、シュフティなどで頻繁に募集されている。
単価はそれほど高くないものの、まずは副業で報酬を得る経験をしてみたい人におすすめ。
文字起こし

会議やインタビュー、YouTube動画などの音声を聞いて文章にする仕事。
特別な資格は必要なく、パソコンで文字を入力できれば誰でも始められるのが特徴だ。
現在はAIの文字起こしツールもあるため、AIで作った文章を音声と照らし合わせながら修正する仕事も増えている。
ランサーズやクラウドワークスなどで探せば結構見つかる。
タイピングが速くなれば作業時間を短縮できるため、慣れるほど効率も上がりやすいのもポイント。
資料作成代行

会社員に意外と向いているのが、資料作成代行。
- 営業資料
- 提案書
- セミナー資料
- 研修資料マニュアル
などなどを、PowerPointやCanvaで制作する仕事だ。
普段からよく資料を作っている人なら、新しいスキルをイチから覚えなくても始めやすい。
会社員として日常的にやっている作業が、そのまま副業のスキルとして通用するのでおすすめだ。
アンケート・モニター

とにかく簡単な副業から始めたいなら、アンケートや商品モニターもある。
マクロミルやディースタイルウェブ、ECナビなどのサイトに登録すれば、スマホひとつで始められるのがポイントだ。
仕事内容は、アンケートに回答したり、商品やサービスを実際に試して感想を伝えたりするものが中心。
専門知識はほとんど必要なく、通勤中や休憩時間などのちょっとした空き時間にも取り組みやすい。
副業を始めるハードルが低いため、まずは気軽に何かやってみたい人にもおすすめ。
オンライン講師・スキル販売

副業を「探す」のではなく、自分が持っている知識や経験を「販売」する方法もある。
たとえばココナラなら、自分のスキルをサービスとして出品できる。LinkedInであれば、専門分野について発信しながら、講師やコンサル、研修などの仕事につなげることも可能だ。
- 英語
- プログラミング
- デザイン
- Excel
- マーケティング
- AI活用
などなど、売れるスキルの幅はかな〜り広い。
実際にココナラでは、Excelの操作方法を60分5,000円前後で教えるサービスなども出品されていたりする。
自分にとっては当たり前の知識でも、知らない人からすれば、お金を払ってでも教えてほしい情報だったりする。
仕事や趣味で人より少し詳しい分野があるなら、それを商品にできないか一度考えてみるのもおもしろいのではないだろうか。
どうしても会社にバレるのが怖い場合は

ここまで読んでも「それでも心配だ」「バレたら怖い」という人は、無理に副業を始める必要はない。
そもそもの目的は、副業をすることではなく、収入や生活の選択肢を増やすことだからだ。
方法はほかにもある。以下の方法も検討してみよう。
- 方法①:転職して収入を上げる
- 方法②:今の職場で突き抜けて、昇給・昇格を狙う
方法①:転職して収入を上げる
いまの給与に不満があるなら、転職も選択肢になる。
副業で毎月3万円を稼ぐより、転職して年収が50万円上がるほうが早い場合だってある。
ただし、考えなしに「給料が安いぞよし辞めよう!」は危険だ。
条件のいい企業へ移るには、それに見合う経験やスキルが必要になる。
まず自分の市場価値を確認する。必要ならスキルを身につける。
そのうえで転職活動を始めよう。
方法②:今の職場で突き抜けて、昇給・昇格を狙う
もうひとつは、いまの会社で昇給や昇格を狙う方法だ。
副業の記事でこんなことを書くと身もふたもないが、本業の給料が上がるなら、それに越したことはない。
評価制度が機能している会社なら、成果を出して昇給を狙うのも立派な収入アップ策である。
ただし、どれだけ成果を出しても給与に反映されない会社なら話は別だ。
その場合は転職も含めて考えたほうがいい。
まとめ|副業はこっそりやるより、仕組みを知って始めよう

今回は、副業がばれない方法や、ばれにくい副業について紹介した。
色々不安に思うこともあるだろうけど、必要以上にビビる必要はない。国も副業を推奨している↓
副業・兼業の促進に関するガイドライン
平成30年1月、副業・兼業について、企業や働く方が現行の法令のもとでどういう事項に留意すべきかをまとめたガイドラインを作成しました。さらに、企業も働く方も安心して副業・兼業を行うことができるようルールを明確化するため令和2年9月にガイドラインを改定しました。さらに、副業・兼業を希望する労働者が、適切な職業選択を通じ、多様なキャリア形成を図っていくことを促進するため、令和4年7月にガイドラインを改定しました。
月1000円のポイ活でもいい。Webライターの案件をひとつ受けてみてもいい。まずは小さく始めてみればばいい。
月1万円でも、本業とは別の収入源ができれば「この会社しかない」という感覚は少しずつ薄れていく。
選択肢を増やすためにも、できるところから始めてみてほしい。

